【実録】リロングウェで集団強盗に合いフルボッコにされた件

リロングウェのエリア9へ引っ越しが無事に完了し、ショッピングモールで買い物を済ませ帰る途中で集団強盗に合いナイフで切られた上にフルボッコにされました。

同じような事が起きないよう僕が経験したフルボッコストーリーをお伝えすると同時に事件発生から事後処理の方法について共有したいと思います。

強盗までの流れ

エリア9の物件に無事に引っ越しを済ませ、住むのに必要な機器(調理器具など)を揃える為にショッピングモールで買い物を済ませました。

しかし、エリア9にある家は完全にスケルトンでカーテンや南京錠もなかったので、荷物を家に置いておくのは心配でした。

その為、全てショッピングモールに持って行くことにしました。時間は18時頃です。

▲持って行ったリュック

▲買い物したショッピングモールとエリア9の位置関係

買い物を済ませた後、タクシーを見つけようとしましたが見つかりませんでした。

「まあ近いしいいか」

と思い、歩いて帰ることにしました。

20:00頃です。

そしてよく使うショートカットコースがあり利用しました。

大通りから行くと非常に遠回りになってしまう為です。

ショートカットコースに入ろうとする手前で数人のマラウイ人がこっちをジロジロ見ていました。

アジア人というだけで目立ってしまうので、周囲から見られるのはリロングウェでは日常茶飯事なので特に気にしていませんでした。

しかし、今思えば、その人たちは「あのアジア人、こんな暗闇を1人で歩いて大丈夫か?」

という意味だったかもしれません。

帰路の途中で…

大きなバッグとショッピングモールで買った調理器具を持ってショートカットコースを入ると、昼間とは一転し、街灯もなく、真っ暗で足元も見えませんでした。

▲昼間の道の様子

その為、スマホのライトを付けて足元を照らしながら、家に向かっていました。

夜にこの道を通るのは初めてでした。

中道に入って約5分、、、

急に1人の男性とすれ違いました。

いつ現れたのかわかりませんでした。

ライトは足元を照らしており、正面を見ていなかった事もありますが、明らかに足音が聞こえなかったような気がして恐怖に感じました。

すると前方からもう1人の男が近寄って来ました。

「これはやばい !!」と思った時には手遅れでした。

最初にすれ違った男がナイフを取り出して振り向きました。

「Give me money !!!!(金をよこせ)」

と声を上げました。

逃げようと思いもう片方の道を見ると2人目の男がナイフを持って仁王立ちしていました。

ボロボロのシャツにズボン、体格の良い2人組です。

▲事件発生箇所

僕:「Just moment !!!(ちょっと待て)」

犯人:「Give me money !!!!(金をよこせ)」

僕:「Just moment !!!」

犯人:「Give me money !!!!」

こんなやりとりを4回くらい繰り返しながら、僕はライトをつけているスマートフォンで一瞬犯人の顔を照らしました。

その後、犯人は「sit down !!」と叫びました。

「Just moment !!!」と僕は言いました。

中道と言えども目視できる位置ににショッピングモールがあったので、誰かに気づいて貰う事を期待して長期戦に持ち込もうとしました。

しかし、残念ながら誰も気づいていません。

犯人は焦っており、持っているナイフを振り回し僕の腕に向けて攻撃して来ました。

持っていたスマートフォンを落として、今度は顔面に右ストレートとフック、膝を蹴られました。その後、僕は跪きました。

跪いた後に上を見上げると2人のナイフを持った男が僕を見下ろしていました。

「やばい殺される。。」

本気でそう思いました。

この持っている物(刃物など)をまずは落とし、跪かせるというのは、後々警察から聞いた話だと慣れている人のテクニックみたいで、常習犯の可能性が高いとの事でした。

「もう勝ち目がない。。。」そう思い、

僕:「I just give you money !!! Just moment !!!(金は出すからちょっと待て!! 」

犯人は僕の背負っているリュックを強引に奪い持って行こうとしましたが、リュックの中には幸いにも備蓄用の水を4L詰め込んでいました。

その為、犯人は予想以上に重いリュックに動揺していました。

その後、すぐに

僕:「I take up you my purse !!! Just moment !!!(今から財布を出すからとにかく少し待て!!! 」

と言いました。

リュックの中には4Lの水以外に、パソコンやカメラが入っていて、パソコンには、マラウイで事業をスタートさせる為の打ち合わせの議事録、弁護士との打ち合わせ記録、収支表、事業計画書などがたっぷり入っており、これを渡したらこれまでの1ヶ月の活動が無駄になるので絶対に避けたかったのです。

しかし、もし現金を渡したとしても、その後は口封じの為に殺されるか、気絶させられるのを覚悟せざるを得ませんでした。

現金を渡した瞬間はそれを覚悟し歯を食いしばりました。

しかし、現金を渡した後、2人の犯人は口論を始めました。

チェワ語(マラウイのメジャーな言語)で話をしていたので内容はわかりませんでした。

僕は跪いたまま黙ってその20秒くらいの口論を見ていました。

「他の物も奪うのか、奪わないのか」

そんな事を話していると想像していました。

その後、犯人は僕の方を睨みつけながらチェワ語で何か言った後に、スマホと現金を持って全力で逃げて行きました。

なんとか生存する事ができました。

事件直後

僕はすぐにショッピングモールへ戻ろうと思い、立ち上がりましたが、蹴られた痛みでなかなか走る事ができなくて

そして腕を見るとナイフで切られ流血していました。

また鼻血も出ていたのでTシャツが血だらけの状態でした。

そのまま急いでショッピングモールの敷地内に戻り、薬局に入りました。

店員さんは引いた目で私を見ていました。

出血を止める為の薬が欲しいと言ったら、すぐに薬を提供してくれました。

ショッピングモールについて安心したからか少し冷静さを取り戻しました。

その後、財布を開こうとしましたが、さっき全て盗まれてしまったので現金がありません。

しかし店員さんに事情を説明したら無料で薬を貰う事ができました。

薬局の店員さんに切られた腕の消毒と包帯をして貰いました。

傷口が深く止血は出来ませんでしたがなんとか消毒をする事が出来ました。

その後、店員さんから「You should go to police station right now. (今すぐ警察に行きなさい)」と言われました。

場所を尋ねると同じショッピングモール内にあるとの事だったので薬局を後にし、すぐに向かいました。

Tシャツは相変わらず血だらけだったので警察署に行くと警察官はすぐに状況を察してくれました。

警察署についたのは20:30頃で事件発生から20分後くらいでした。

 

愉快な警察官との事情聴取が始まる

その後、警察官5人くらいと上記の様な事件の内容を伝えました。

マラウイの警察官はみんなのんびりしています。

「まあとりあえずお前の家までパトロール行くぞ」見たいなゆるいノリで、その5人の警察官とエリア9の自宅まで向かう事にしました。

僕は止血をしてから行きたかったので、「ショッピングモールで待っててもいいですか?」と聞くと、

「今行かないと一人で帰る事になるぞ、現金もないんだろ?タクシー呼べないよ」と言われ、追加の包帯と薬を薬局で貰い、渋々警察官5人が見守る中で家に向かうことにしました。

21:30頃です。

全員が拳銃を所持していました。

しかし、パトロール中も音楽を流したり、談笑したり、僕の吸ってるタバコを「一本ちょうだい」と言ってきました。

更に警察官の友達の車とたまたま遭遇し、5分くらい談笑を楽しんでいました。

「こいつら大丈夫か?」と思いながら、なんともマラウイらしい光景を目の当たりにし、家に辿りつきました。

到着したのは22時頃です。30分も夜の暗闇を歩いていたことになります。

 

家に到着したが、、

家に到着すると警察官が「お前マラウイの友達いる?」って聞いてきたので「いるよ、なんで?」と答えました。

すると「携帯貸して」と言われたので盗まれなかった方のピッチを渡すと、警察官は僕のマラウイの友達(リロングウェ市内に在住)に電話をし、「今すぐここまで来い」と伝えていました。

「なんで呼んだの?」と聞くと「お前を今からガバメントホスピタル(政府病院)へ移送する、だけど俺らは車を持っていないからお前の友達を呼んだ」と言われました。

まだ止血できていなかったので、とても親切でありがたいのだけれど、「なら最初から大人しくショッピングモールで待てばよかったやん」と心の中でツッコミを入れました。

▲警察官が発行してくれた病院の招待状

ガバメントホスピタルへ

そんな親切なんだか、いい加減なんだか、嫌いにはなれない警察官と待つこと20分、マラウイの友達の車が到着しました。

そして愉快な警察官に握手とお礼と別れを告げ、車に乗り込みました。車で走ること15分病院に到着しました。

病院に入ると病気や怪我の患者さんがたくさんいました。到着したのは23時頃です。

警察からもらった案内状を医師に手渡し、消毒、注射、冷却などの処置をして10分後には病院を出ることができました。

「明日もう一回傷口を見るから来てください」と医師に言われ病院を後にしました。

 

次の日…

朝起きてすぐに病院へ行き、痛み止めの注射と薬を貰いました。

薬がピンクで怪しすぎた

その後はポリスレポートをもらう為、再び警察署へ。

海外旅行保険に加入している人は、海外で盗難等にあった時はポリスレポートを発行して貰い、保険会社に提出する必要があります(提出が必要ないケースもあるそうですが、貰っておくことで事件の詳細を伝えることができるので貰うことをオススメします)。

ポリスレポートは午前10時に警察署について、13時には発行して貰うことができました。手数料は5000K(800円くらい)です。

 

保険会社との連絡

その後、保険会社とのやりとりが始まりました。

事件の詳細などを伝え盗難等にあった物の保険を使う為です。

パスポートは無事だったので、できればマラウイに残りたいと考えているが、保険会社が日本に戻れと言われたら仕方なく戻るしかありません。

※3ヶ月は滞在して良いとの事(2017.11.27追記)

今回の事件のまとめ(反省点)

①夜の1人歩きはしない

エリア9はインド人やアジア人が多く、その金持ちを狙った襲撃が相次いでいるらしい(月に1度は起こると警察官が言っていました)ので、徒歩はもちろん危険だが、1人で歩くのはもっと危険であり、絶対に避けるべきでした。

②襲撃にあった時は素直に相手の求めている物を渡す

今回の襲撃で思ったのは、最初におとなしく全てを渡しておけば怪我は防げたかもしれません。「これを渡したら殺される」「これは大事な物だから渡したくない」、その様な気持ちもわかりますが、大人しく渡せば、今回の私の場合は、怪我も防げた可能性が高いです。ただこれはケースバイケースです。遭遇しないに越した事はありません。

③襲撃時の時間稼ぎは有効な手段ではなかった

今回の襲撃で僕は誰かに気づいて貰う為に犯人に「ちょっと待て !!」と言って時間を稼いでいました。しかし、今考えれば夜の20時で人通りがほとんどない状態で、誰かに気づいて貰う可能性が極めて低い状況でした。それをしてしまう事で逆に犯人を興奮させ、ナイフを振り回される結果になりました。「犯人の求めている物を素早く手渡す」のが最も安全な手段だと感じました。

④持ち物を最小限に抑える

本当に取られたくないものは持ち歩かずに安全な場所に置いておく必要があります。犯人はバッグが大きければ大きいほど、それを狙ってきます。その為、容量を少なくすれば狙われる可能性は低くなります。マラウイに長年住んでいる外国人に話を聞くと「手ぶら」が一番狙われにくいそうです。確かにマラウイに住んでいる白人やインド人を見るとほとんどの人が手ぶらで歩いています。要は「犯人に襲撃をしても意味がない」と思わせる事が大切になります。

⑤実際にナイフを持った人間に合うと勝てない

ナイフで怖いのが、当然犯人がナイフで攻撃してくる事です。しかし、それ以外に今回僕が思ったのは、「隙を狙って相手を攻撃する事が最も怖い」という事です。それは攻撃をしようとして手や足を出すとその手をナイフで切られる可能性が高いからです。なので格闘技に自信のある人でも実際にナイフを持っている人間に合うと攻撃は難しいです。

以上、僕が実際に経験した集団強盗です。参考になれば幸いです。